ナースのお仕事・ご飯を食べる
2006年 12月 12日
画像がぼけてわかりにくいんですが診療所に入院中のKさんがスプーンをしっかり持ち、スプーンですくったごはんを口まで運ぶ動作を写しました。
健常な人ならあたりまえのことなんですが、このKさんは昨年左腕を骨折し1ヶ月ほど治療のため左腕を固定していたため、左手を動かせない期間があり、そのため左手で食器を持ち右手で箸を持って食物を口まで運ぶといった一連の動作がむずかしくなっています。
認知症のため使わなかった機能が低下してしまったのです。
どうやったら自分でで食べることができるか、何か工夫したら自分で食べることができるかいろいろ試みた1年間でした。
試みた内容は食事の前のウオーミングアップとして少なくても30分前にベットをギャッジアップして姿勢を整える。(大腿と腰の角度がほぼ90度)
テーブルの高さは肘が直角になる位置。
自分で左手にお皿を持ったほうが食事をすくいやすと考え、その皿は本人がもちやすい大きさ、すくいやすい形にしました。
自分で食べようとしないときも、なるべく介助者がご飯を安易に口に入れないようにし、本人の手にスプーンを持ってもらい、ご飯をすくう介助をし、口まで運ぶ介助をするように。
食欲も大いに関係します。朝は食事から食事の時間がながいためか空腹感があり自分で食べようとする仕草が出るんです。
上の画像が朝の食事風景で大きい口を開けてご飯を食べた瞬間です。
こんな事は滅多にないんです。うれしくなって携帯で写したって訳です!
この本は先週ケアマネ研修を受けたときに講師として招かれた
認知症介護研究・研修東京センターの諏訪さゆりさんが編著した事例集です。
とても頭がすっきりする講義だったのでほんのさわりを紹介。
2001年WHOは国際生活機能分類(ICF)を提唱しました。
生活機能とは「人間が生活する上で使用している全ての機能」です。
ICFを活用し、具体的には認知症の人に現れる障害を客観的に(先入観、思いこみを排除すること)とらえ、その事実を正確に理解し適切なケアにつなげようと言う内容です。
驚くことにICFにおいてはその機能を1500ほどに分類しています。
たとえば先程から言っていた「食べる」という行為のために100以上の機能が使われていると言うことで、私達の日常の動作がいくつもの行程によって成り立っていることを知り驚きました。
食べる行程のいくつかが障害を受けると食べることが困難になるということなのです。
Kさんは私にとっては具体的なモデルです。ICFの視点でケアプランを立ててみようと思っています。
研修のたびに「ICF」が出てきて頭を悩ましていたのですがちょっともやが晴れたような気がしてきました・・・。
これをブログで紹介するのがしんどかった!
健常な人ならあたりまえのことなんですが、このKさんは昨年左腕を骨折し1ヶ月ほど治療のため左腕を固定していたため、左手を動かせない期間があり、そのため左手で食器を持ち右手で箸を持って食物を口まで運ぶといった一連の動作がむずかしくなっています。
認知症のため使わなかった機能が低下してしまったのです。
どうやったら自分でで食べることができるか、何か工夫したら自分で食べることができるかいろいろ試みた1年間でした。
試みた内容は食事の前のウオーミングアップとして少なくても30分前にベットをギャッジアップして姿勢を整える。(大腿と腰の角度がほぼ90度)
テーブルの高さは肘が直角になる位置。
自分で左手にお皿を持ったほうが食事をすくいやすと考え、その皿は本人がもちやすい大きさ、すくいやすい形にしました。
自分で食べようとしないときも、なるべく介助者がご飯を安易に口に入れないようにし、本人の手にスプーンを持ってもらい、ご飯をすくう介助をし、口まで運ぶ介助をするように。
食欲も大いに関係します。朝は食事から食事の時間がながいためか空腹感があり自分で食べようとする仕草が出るんです。
上の画像が朝の食事風景で大きい口を開けてご飯を食べた瞬間です。
こんな事は滅多にないんです。うれしくなって携帯で写したって訳です!
この本は先週ケアマネ研修を受けたときに講師として招かれた
認知症介護研究・研修東京センターの諏訪さゆりさんが編著した事例集です。
とても頭がすっきりする講義だったのでほんのさわりを紹介。
2001年WHOは国際生活機能分類(ICF)を提唱しました。
生活機能とは「人間が生活する上で使用している全ての機能」です。
ICFを活用し、具体的には認知症の人に現れる障害を客観的に(先入観、思いこみを排除すること)とらえ、その事実を正確に理解し適切なケアにつなげようと言う内容です。
驚くことにICFにおいてはその機能を1500ほどに分類しています。
たとえば先程から言っていた「食べる」という行為のために100以上の機能が使われていると言うことで、私達の日常の動作がいくつもの行程によって成り立っていることを知り驚きました。
食べる行程のいくつかが障害を受けると食べることが困難になるということなのです。
Kさんは私にとっては具体的なモデルです。ICFの視点でケアプランを立ててみようと思っています。
研修のたびに「ICF」が出てきて頭を悩ましていたのですがちょっともやが晴れたような気がしてきました・・・。
これをブログで紹介するのがしんどかった!
by noriko_muratani
| 2006-12-12 21:26
| ナースのお仕事